Socialをデザインして雑誌を作る | iPhone World vol3

ソーシャルメディア全盛のインターネッツに置いて、ネットリテラシーや情報リテラシースキルの向上・習得が急務だなんて声がいつも叫ばれます。注視される部分て言うのは情報を精査・検証することに対してばかり。情報を掘り出すというアプローチに至っても、比較的真意を追究するということに焦点が行きがちです。
今回の記事では、情報、、”コンテンツを掘る楽しさ”を紹介していこうと思います。あなたのためだけの特別な雑誌の作り方です。いわゆるRSSリーダーアプリの紹介になるのですが、”RSSリーダー”って言っちゃうと、言葉のフィット感が今の空気感と随分ずれる。”Social Magazine”とか”Social Scrap Book”とかそういったものでしょうか。
楽しいものを発見するという行為は、ときに偶発的な知覚体験によってもたらされるものです。素早く的確に目当ての情報に到達するためのライフハックなんてのは、捉え方によってはナンセンスだったりします。
僕らの実際のライフシーンに置いて、例えば目的の本を買いにいくとしよう。自宅から馴染みのストリートに出て、偶然友人に会って立ち話をするかもしれない、いい匂いにつられてカフェに入ってしまうかもしれない、本屋について、目的の本のコーナーに向かうまで、入り口には新刊が平積みになっていたり、お店のポップに目が映ったりする。そして、当初買う予定だった本をやめて、別のものを購入するかもしれない。
普段何とも思っていない光景の中で、知らず知らずのうちに様々な知覚体験をしながら、お買い物したりしているわけです。これをネットの中でどういうシーンをそれらの偶発的な知覚体験に置換することが出来るのかを知ることが必要なのです。それは本当にささいなことなのですが、それがタッチインターフェースであったり、インデックス表示orサムネイル表示での視覚認知の違いであったり、日々流れていくSocialタイムラインの情報を、偶発的に知覚できるように、自ら演出してあげなければ、質の高い偶発的知覚体験は得られないのです。近道をしない、遠回りをする。時間がないときはパッとインデックス表示で消化する。柔軟かつシチュエーションにあわしてストレスフリーに、コンテンツと対峙したいですね。リブロガー界の”King of diggin”目指してクールなコンテンツをどんどんゲットしていきましょう。

紹介するのはこの7つのアプリ。
RSSリーダー&SNSビューワーアプリ
[Flipboard]
[Feedly]
[Deja]
[Pulse]
[taptu]
残り2つは捕捉紹介なので割愛。
形式的な説明をすると、Twitter,FaceBook,GoogleReader,Tumblr,youtubeなどのアカウント、これらのRSS情報をひとつの見栄えの中に一気にぶち込んで閲覧するっていうことが”Social Magazine”を作るっていう意味です。コンテンツをどうやって見るかということ。WEBブラウザで見る、純正アプリでそれぞれのTLを見る、リーダーアプリで見る。どれも感じ方が違うのです。
[Flipboard]
RSSという概念を根本から覆すくらいリデザインしてくれたのはこのアプリが最初なんじゃないだろうか。雑誌のように指でめくるようにフリップして、自動的にレイアウトされたコンテンツに目を通していきます。そうした行為ひとつもまるで雑誌をみているかのような体験を想起させてくれるのです。

アプリを立ち上げると表紙が出て来ます。TwitterやFaceBookからランダムに写真がチョイスされます。これは友人のDJ NAOYAくんの投稿ですね。

めくると、このようにそれぞれのジャンルやSNS垢のサムネイル表示のページが出て来ます。ここの項目は追加することができて、例えばTwitterのリストやFBのファンページ、単独のRSSなどもこのページに加えることが出来ます。

自分のアカウントを登録するだけでなく、最近ではアプリ自体がニュースサイトの一欄をたくさん紹介していて、この中から好きなカテゴリーを選ぶだけでも楽しいです。

GoogleReaderを開くとこんな感じに。これWEBブラウザからリーダーアクセスすると受信トレイみたいインデックスしか表示されないんですが、それがここまで雑誌っぽくなる。インテリア情報を流すRSSとlookbook.nuのRSS(ファッション写真いっぱい流してくる)がレイアウトされてますが、インテリアとファッションの組み合わせを一枚のレイアウトの中で見る、という行為自体もここの偶発的な組み合わせに、新しくインスピレーションが沸いたりします。

ジャンルを単一に絞ったりして、情報をみるよりかはいろいろザッピングしていたほうが楽しいです。ファッション記事に囲まれて、ガジェットの記事とか、けっこうシュールで、そこがおもしろかったりします。

このブログのRSSをFlipboardに流し込むと、このような感じになります。”ブログ”を読むという赴きからは離れ、雑誌に接しているようにも思えます。逆にFlipboardで閲覧するということを想定して文章の冒頭に必ず写真を加える、という工夫をするようになりました。コンテンツ投稿にもこういった新しい意識が出ました。ここにUSR Retreat Radioの直URLが貼ってあれば、それをバックグラウンド再生することで、雑誌閲覧からラジオ視聴というコンテンツ体験をすることになります。コンテンツを提供する側の私たちがどのようにこれらを扱われて視聴してくれるのか、様々なシーンで聴いてくれている可能性があることを想像してくれます。

レイアウトされている見出しをクリックすれば記事を表示してくれます。iPadでみたときのクラブイベントの情報も、また見栄えが違った心地で見ることが出来ます。美しいです。PCモニターの前でブログを見ずに、リビングのソファでそれを見ていたら、おそらく皮膚感覚的に印象が違うでしょうね。本当の意味で紙フライヤーの代替になりうるデジタルフライヤーあるべき見栄えなのかもしれません。
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例えば純正TwitterクライアントでTLを眺めた場合には、全てテキストのみで表示されますが、Flipboardなどに流し込めば、写真がページレイアウトされて表示されます。これはリンクURLから”1クリックのコスト”を消去してくれています。これによって、興味があった可能性のある写真などをスルーすることなく把握できることになる、といえます。
ただのテキスト情報をFlipboardに流し込むことで価値のある情報のように感じることもあります。これはユーザーにとってもそのような体験は心地よいものです。もっとWEBブラウジングネイティブな振る舞いから離れてリニアなセンスでコンテンツに接することがスマートだったりもします。コンテンツ提供側双方にとってメリットだと思うので、どんどん普及してくれればいいのに、と思います。
全ては、自分のためだけの特別な雑誌です。そこには自分がマストで知りたい情報もあれば、偶然発見できるコンテンツもあります。TwitterとFacebookのTLも流し込んで、他のニュースソースもレイアウトしていきます。この辺はTwitterTLを構築していく要領と似ていますね。これをもっと別の視点でフローを構築したり、ボリュームのあるコンテンツ体験(写真や映像、音楽)を心地よくインプットできるように情報の入り口を丁寧に構築していきます。
よく、そんなにネットにかじりついてどこから情報仕入れてくるの?、廃人なの?、友達いないの?、気持ち悪いって質問攻めにあいますが、効率よくコンテンツと接触すれば短時間で咀嚼できるし、さらには他の人より、より多くのアクティビティをチェックすることができるのです。だから意外にピンポイントな操作だけでリプライできたり反応できたりもするし、RSSの中をハングアウトしておもしろいものを見つける余裕も出て来ます。実は意外に時間を使ってなかったりします。
[12/8 追記]
Flipboardがユニバーサルアプリになり、iPhone&iPodtouchからも楽しめるようになりました。少し前のアップデートFlipboard垢なるものが登場していたので、iPhone版の登場は予想されてましたね。このアカウントを作っておけば、環境を他のデバイスでも同様の状態にしておくことができます。
iPhone版は、下から上にめくるスタイルで、日めくりカレンダーのようなインターフェースで情報を閲覧して行きます。レイアウトもすっきりしていて、画像系などのイメージを損なうようなデザインではないので、いい感じです。
はかどるはかどる!。
[Feedly]
次点のおすすめリーダーアプリはこれです。デザインの美しい純然たるRSSリーダーという印象で、WEBやiPhone、iPadなどデバイスを渡ってfeedlyにアクセスできるのがいいところです。


RSSアドレス、それぞれで表示されます。ザッピングして情報を眺めるという概念はないので、きっちりと目的のポイントに着地する印象です。

美しいRSSリーダーです、まさに。サムネイル表示も一度にたくさんの記事を表示してくれます。デメリットは写真などは規定のレイアウトにあわして自動でトリミングされてしまうので、あくまで目次一欄をながめるような印象です。写真を見る、雑誌をみる、という観点では美しくありませんが、短時間にチェックしたいときは、こういった取得の方法もありますね。
一度に表示されるからいろいろ捗って便利、と捉えるのではなく、何が得られて、何が損なわれたのか?、この微妙な差異に気づいて、ビューワーアプリを使い分けるのが一番のポイントです。
[Deja]
SNS上にある動画リンクのみを収集して表示するビューワーアプリです。かなりユニークで、インターフェースデザインも素敵。ちなみに再生数の大きいものがサムネイルの表示サイズにも比例するという仕組みです。

クリックすると、その場で再生されます。

ズームして再生映像単独の画面もこのように表示できます。シェア機能もけっこう充実していていい感じです。

ソースは上記からインポートすることができます。youtubeも追加できるので、追っかけてる動画投稿者とかもチェックできますね。
ソ−シャルグラフの中から動画のみを抽出っていうのは、おもしろい光景です。これ自動で動画を再生し続けるので、部屋のインテリア代わりに垂れ流したりとか、ホームパーティーのときに垂れ流しで装飾的に使ったりいろいろできそうですね。
[Pulse]&[taptu]
新興勢力的なリーダーアプリ。本棚みたいなインデックスデザインで、TLがX軸とY軸に展開しています。かなり効率よく情報を見渡せるイメージ。


ほぼデザイン構造は一緒。Pulseのほうがタブページでの振り分けが出来るくらいです。この手のビューワーアプリはいわゆるニュース的な記事を登録しておくのが効率いいですね。

ビューワーアプリそれぞれで、ソース元のライブラリ、取り扱いの振り幅が違います。この辺をチェックするだけでも十分楽しいですよ。なので、アプリが共存できる。
これらのソース元になっているポータルサイト自体がアプリを展開していたり、写真SNSの500pxのアプリなんかは素晴らしいデザインです。なので、無理にリーダーアプリに詰め込まないでそれぞれの純正アプリにアクセスするのもありですね。


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長々と書いて来ました。
こうしたインターフェースデザインの微量な差異だけで、違った皮膚感覚を得られるのは前提としてiPadというデバイスがあるから。そして、形式的に利便性を追求したライフハックがもてはやされるわけじゃない、僕らのライフシーンの中で、こういったコンテンツの受け取り方を、どのようにデザインしていくか、それは自分自身でデザインしてあげないと、インターネットは旧時代のパソコンの箱の中でやりとりされるだけの、なんだか辛気くさいものでしかあり続けない。受け身じゃだめなんです、少しだけ能動性を出せば一気に開かれる感覚が待っているのは事実。
インターネットやデジタルデバイスによって、ツールやプロセスに皮膚感覚がごっそり失われてしまったけど、今またこうして取り戻せるところまでデバイスの技術は進化した。クールにハックするところは存分に活用して、偶発的な知覚体験を得るための皮膚感覚は意識して触れなければ行けない。
というわけで、”情報に触れるまでの振る舞いをデザイン”すると”自分のためだけの特別なSocial Magazine”を作ることが出来る、というお話でした。
掘るスキルを高めて、それをシェアに還元することで、コミュニケーションが活性化して、ソーシャルグラフをさらに豊かにすることが出来ます。
最後まで読んでくれた方ありがとうございました。
DJ Y-park(URBAN SOUL RELAX LLC)
*紹介したアプリは全て無料です。